カムドライブの実例:ダイアフラムポンプ

ダイアフラムポンプは、最大1barの動作圧で、最低毎分2リットルのポンプ率を発揮しなければなりません。ゴム製のダイアフラムは直径dDia=25mmでピストンによって動きます。ピストン自体は、偏心量e=0.75 mmの偏心ディスクに取り付けられドライブされます。こうして、全ストロークは1.5 mmに達します。

追加情報:
― ピストン直径  dP 15 mm
― ピストン質量  mP 1 g

ポンプ容積の見積もり
ピストンによるポンプ容積は
ピストンによるポンプ容積

ダイアフラムは、ピストンによって全表面がゆがめられるわけではないため、エッジ部分でポンプされる追加容積を見積もる必要があります。計算を簡素化するため、ピストンとポンプ壁の間の環状容積の1/2を利用します。追加容積

 注:縁部までを含めたくさび状断面図で、より正確に計算した結果、0.43mlとなります。こうして、1回転あたりのポンプ全容積は約0.7mlとなります。

図 5.14: ダイアフラムポンプの模式図

図 5.14: ダイアフラムポンプの模式図
(ハッチング部は、ピストンの動作に加えポンプ容積の断面を示します。)


要求トルク

2,000ml/minを実現するために、モータは下記のスピードに達する必要があります。2,000ml/minを実現するためのスピード

最大ポンプ出力の見積もり
1bar(または100kPa)の圧力下での連続動作が要求されるポンプを想定した場合、ダイアフラム上の出力は

ダイアフラム上の出力

この値は同時に、偏心ディスクのベアリングシステムの負荷も表します。

加速力の見積もり
ピストンの加速のための最大出力は

ピストンの加速のための最大出力

この値は圧力に対する動作力と比較すると無視できるレベルです。これ以外に存在する慣性(ダイアフラム、カム、ポンプ容積)による加速トルクも同様に小さく、無視できるレベルです。

平均トルク負荷
吸引フェーズとポンプフェーズで負荷が等価と想定した場合、トルクの実効値(総合効率効率90%を想定)として次の値が求められます。
 
トルクの実効値(総合効率効率90%を想定)

モータ選定
選定すべきモータは、2,860rpmで60mNmを連続的に発生できなければなりません。ラジアル荷重が高いため、ボールベアリングと最大限可能な軸径を持つモータを選定する必要があります。
マクソン製品群の中で選択可能なモータは

― DCモータ RE 30 (60 W)、RE 36 (70 W)
― ECモータ EC 40 (120 W)、EC-max 30 (60 W)、EC-max 40 (70 W)、EC 45 flat (50 W)

しかし、これらの全てのモータで、図5.14に図示する適正な大きさのボールベアリングを追加して軸を支持する必要があります。もちろんベアリング設計の観点からは、これは従来の方法(直線上に3個のベアリングを配置)に反していますが、ラジアル荷重が経験的に知られているため必須です。しかし、フラットモータが短いことから、カムの両側にそれぞれ2個のベアリングだけを持つことで解決できることはイメージできます。

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