6. ステップ4 : ギアヘッドの選定(2)

6.2  回転数とトルクの変換
5.3章で説明したように、ギアヘッドの特性変数は、減速比iG、効率ηG、バックラッシュΔφL、入力軸に反映される慣性モーメントJGです。

回転数とトルクの変換式は


― 回転数 nMot=nLiG
― トルク トルク

定加速のための追加のトルク (モータの既知のロータ慣性Jrotの持続時間Δtα)

追加のトルク

― バックラッシュ ΔφMot=ΔφLiG

6.3 検討すべきその他の要因
ギアヘッドの選定にあたり検討しなければならない、その他の要因は、
― ベアリング負荷:ギア軸のベアリングシステムは、軸方向およびラジアル荷重を支えられるでしょうか?ギアヘッドの出力部部にリードネジがあった場合、軸方向の出力を充分支持できるように考慮しなければなりません。また、ベルトとカムを使用する場合も、同様に軸方向の荷重を充分支持できるように考慮しなければなりません。
― 温度:予測される雰囲気温度と動作温度は何度でしょうか?高温、低温では、特殊な潤滑剤を使用する必要があるかも知れません。
― 位置決め機能: 要求される位置決め精度と制御品質(制御ループにける位相シフト)を実現するために、バックラッシュは十分小さくなっているでしょうか?
― 製品の動作寿命: 製品の動作寿命を極度に長くする必要がある場合、セラミック部品を使用するギアヘッドが必要かも知れません。
― 入力と出力の間で回転方向の逆転

6.4 マクソンギアヘッドの性能と製品の全体像

動作範囲
通常の条件下で、マクソンギアヘッドは、最大連続トルク、最大入力スピードで少なくとも1,000 時間の動作寿命を持つように設計されています。動作条件がこれらの限界値より低い場合、動作寿命はかなり増加します。また、限界を超えた場合、ギアヘッドが正常に働く製品寿命は次第に短くなっていきます。入力回転数が高くなるほど、歯の係合部の相対速度は高くなり、騒音も大きくなります。

図 6.3: ギアヘッドの動作範囲

図 6.3: ギアヘッドの動作範囲
短期間または断続的な動作の許容範囲は、最大1秒、また、動作の最大10%です。

 

 

 

 

 

ギアヘッドの限界回転数と限界トルクは、最大出力のスループットとそれにかかわる損失で決まります。過度のトルクがあると、ギアの歯の係合部分で摩擦損失が発生するため、過熱することがあります。温度が高くなると潤滑剤に影響を与えることがあり、潤滑剤の粘性が低下し、同時に劣化(炭化)してしまうことさえあります。これは、最終的に、ギアヘッドの製品動作寿命を短くすることにつながります。
高トルクを許容できる時間は短く、最長1秒程度です。歯の係合部分が高温になるため、冷却が必要になります。したがって、過負荷動作の場合は、動作時間の最大10%以下になるようにして下さい。同様に、高回転時には歯はさらに高頻度で係合するため、発熱はさらに急速に跳ね上がり、その結果、動作温度はさらに高くなります。ギアヘッドの最大入力回転数はこのような検討に基づいて決定されます。
使用される部品の機械的安定性は最大トルクの限界を決めます。しかし、この最大負荷に対する一般値を求めることは不可能です。なぜなら、構造や材料、接合技術を、ギアヘッド毎に実際に評価しなければならないからです。

マクソンギアヘッドの製品名
マクソンギアヘッドの製品名は、基本的な性能情報を表しています。最初の文字の組み合わせは、構造のタイプを示し、次に外径と特殊モデルを表します。

図 6.4: マクソンギアヘッド製品名に含まれる情報
図 6.4: マクソンギアヘッド製品名に含まれる情報

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