10. マクソン 選定プログラム(1)

前章までで記述しましたように、ドライブの課題の解決策を出すことは、基本的なドライブメカニズム(リードネジ、ギア、ベルト等)を特定する場合であっても、大抵の場合、簡単ではありません。パラメータ(スレッドピッチ、ギア減速比等)の選択も、選択されたモータまたはモータギアの組み合わせによって大きな影響を受けます。ドライブの特定の課題に対する最善の解決策を見出すためには、マイクロドライブのメーカが提供する様々なモータおよびモータギアの組み合わせの幅広い各選択肢から、可能なパラメータレンジを考慮し、再計算しなければなりません。ドライブのパラメータが変更されるたびに、時間のかかる同じ計算を繰り返さなければなりません。これは設計プロセスでは度々行われる作業です。したがってマクソンは、自社のセールスエンジニア、また興味を持っているカスタマ向けにマクソン選定プログラム(MSP)を開発しました。これは、その用途が要求する特定の負荷に対し、それに適したマクソンドライブの構成要素を選定します。またはこれは、ドライブトレーン(ネジまたはベルトドライブ等)で必要な機械的変換についても扱います。このプログラムは、通常手間のかかる作業である慣性モーメントの計算さえ行います。

図 10.1: マクソン選定プログラムのスタート画面 

図 10.1: マクソン選定プログラムのスタート画面
ドライブトレーンを上部に、また電源のオープン入力マスクを図示します。

動作モード
第1のモード[Selection]は、MSPの主な機能でモータの選定することです。与えられた電源と負荷で、特定のドライブトレーン配置に適したモータ-ギアヘッドの組み合わせを探します。
第2の動作モード[Load calulator]では、与えられたモータ-ギアヘッド組み合わせ用に、ドライブを構成し、実現可能な負荷データと動作レンジを計算するために、プログラムを使用することができます。
第3のモード[Comparison]は、ギアヘッド-モータ比較です。これは、規定のモータまたはギアヘッド-モータの組み合わせと同様の性能を持つドライブを探します。
また、ソフトに統合された追加ツールとして、慣性モーメントの計算が可能です。これは、容易にアセンブリされた本体部分の質量と慣性モーメントを決定します。

10.1 ユーザコンセプト
マクソン選定プログラム開発段階での重要な目的は、使いやすく、わかりやすいユーザインターフェースでした。洗練されたグラフィックスで、ユーザ入力と解決策の直感的にサポートします。ドライブトレーンの完成イメージをユーザインターフェース(図 10.1)の上部に示します。ユーザは、個々のドライブ構成要素をクリックし、種類やパラメータを設定します。使用する電源の最大電圧を入力するためには、電源入力フィールドを開き、適正な値を入力するだけです。製品フィルタは他のドライブの構成要素、例えば、モータ、ギア、センサのために設定することができます。例えば、ここでの選定プロセスで検討されるセンサの選択肢は、ラインドライバ、インデックスチャネル、500パルス/回転以上を備えたエンコーダのみや、ブラシレスモータを備えた解決策、またはギアヘッドなしの解決策のみなどと設定することができます。

図 10.2: リードネジ、ベルト及びギアヘッドの組み合わせのドライブ入力

図 10.2: リードネジ、ベルト及びギアヘッドの組み合わせのドライブ入力

手前側の図に、連続動作するリードネジのパラメータ入力フィールドが表示されます。
後ろ側の図に、動的なドライブ用の同じ入力マスクとリードネジの慣性モーメント用追加入力フィールドが表示されます。

このツールはまた、最小限の設定入力で、ユーザが結果を得られることも意味します。マクソンモジュラーシステムから要求に合致する選択肢を選定するよう、入力フィールドのほとんどは、前もって定義され選定されています。このことは、ユーザがドライブの構成と負荷を入力するだけで良いことを意味します。合致しない解決策は後でふるい落とすこともできます。一般的なドライブ構成は前もって定義されています。ギアドライブ、ベルトドライブ、コンベアベルト、リードネジ、クレーンドライブ、ラックピニオンはドライブトレーンに入力可能です。関連性のあるパラメータを適正なフィールドに単に入力するため、ユーザがすることはほとんどありません。損失は、総合効率値として表すことができます。ドライブは3台まで直列に接続可能です。例えば、ベルトドライブを介してドライブされるリードネジは、平歯車を介してドライブされます(図 10.2)。このプログラムは必要な変換作業を全て実行します。設計者は、パラメータ(ギア減速比またはスレッドピッチ等)の1つを変化させるだけで、様々なドライブの選択肢を容易に計算することができます。
ドライブ入力プロセスは、入力マスクがいかに単純に維持されているかを図示するために利用することができます。図10.2は、本当に必要な入力項目だけを示します。しかし、より複雑な負荷動作の場合、慣性モーメントは重要になりえます。これらの場合には、要求される追加入力フィールド が、[Detail]をクリックすると表示されます。

図 10.3: サイクル運転の詳細な負荷入力

図 10.3: サイクル運転の詳細な負荷入力

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