11. 包括的な実例: 位置決めステージ(2)

11.4  ステップ3: ドライブ配置
リードネジとスパーギアはどのような影響を性能データに与えるのでしょうか。

リードネジドライブ
再確認のため、もっとも重要なリードネジドライブデータを再度想定すると、

- ネジピッチ p 5 mm
- ネジの慣性モーメント Jsp
8.04・10-6 kgm2
- 総合効率 ηsp
0.86
- 挙動 バックラッシュなし、プリロードあり
 

リードネジ入力時のトルクと回転数は、5.5章の計算式を使い計算します。


- 回転数 nin=60/p・vout=60/0.005・0.15=1800rpm
- 重力に対するトルク Min=p/2π・Fout/η=0.005/2π・120/0.86=111mNm
  加速のための追加トルク Min,α=(Js+mout・p2/4π2)・π/30・Δnin/Δta
- 要求される位置決め精度 Δφin=Δsout・2π/p=0.05・2π/5=0.0628rad=3.6°

加速トルクの計算は、リードネジの慣性モーメントが負荷の慣性モーメントより大きく、また大きな影響を与えることを示しています。したがって、ピークトルクは約140 mNmに増加します。

リードネジ入力における重要なデータを要約すると


― 最大トルク 140 mNm 0.1秒間に
― 減速中のトルク 82 mNm 0.1秒間に
― 実効トルク Meff
 
111 mNm

Meff=√((1402・0.1+1112・1.5+822・0.1+1112・2.3)/4)=111.2mNm

Meff はほぼ重力に対する力によって決定されます。短加速時間はほとんど影響を与えません。


― 最大回転数 1,800 rpm
― 位置決め分解能 3.6°

リードネジ軸受の大きさは、加速力に加え、負荷重量とリードネジが組み合った際の荷重に持ちこたえられなければなりません。最大150 Nの軸方向荷重に耐えられなければなりません。

図 11.2: リードネジ入力における回転数とトルクカーブ

図 11.2: リードネジ入力における回転数とトルクカーブ

スパーギア部
任意のスパーギアの影響は2つの可能な減速比で見積もります。


― 想定される減速比 2:1、および3:1
― 想定されるピニオン直径 6 mm, 12 mm, 18 mm 
― 想定されるピニオン長 5 mm
― 最大ピニオンの慣性モーメント 0.4 10-6 kgm2、JSpに比べ相対的に無視可能
― 想定される効率 90%
― 負荷条件下で想定されるバックラッシュ

スパーギア入力でのトルクと回転数は、5.3章の計算式を利用して算出します。


 減速比  2:1   3:1 
 回転数  nin=nout iG  3,600 rpm  5,400 rpm
 実効トルク (rms) Min=Mout/(iG・ηG)  62 mNm  41 mNm
 最大トルク Min=Mout/(iG・ηG)  78 mNm  52 mNm
 バックラッシュ Δφin=Δφout iG  2°  3°

ここで、これらの値はモータ・タイプの選定に使用されます。

11.5 ステップ4: マクソンギアヘッドの選定 
このステップは、マクソンギアヘッドを要求しない用途の場合は、スキップすることができます。

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